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[ 混乱を避けるためのマメ知識 ]
ボスニア語は、元々、旧ユーゴスラビアで使用されていた「セルビア・クロアチア語 (中央南スラヴ語) 」とほぼ同一の言語です。同国の政治的な分離 (分裂) により、言語の呼称も「分離後の国名を付けた名称」で呼ばれるようになったものであり、文法・発音・正書法の差はほとんどありません
(日本各地域の「方言の差」程度です) 。
言語学上、セルビア・クロアチア語に属する言語には、クロアチア語、セルビア語のほかに、ボスニア語、モンテネグロ語があります。言語の呼称が分かれてからも年数が経っていないため、例えば「クロアチア語のウェブ翻訳」を使ってボスニア語の翻訳も可能です。
ただし、文字表記の方法については、クロアチア語では 「ラテン文字 (アルファベット系の文字)」 のみで表記されるのに対し、ボスニア語、セルビア語、モンテネグロ語では「ラテン文字」 と 「キリル文字 (ロシア語系の文字)」とを併用しています。このため、セルビア語のサイトでは、ラテン文字とキリル文字のどちらでも表記できるようにするために、自動変換ボタンが付いているサイトをよく見かけます。
なお、旧ユーゴスラビアから同じく独立したマケドニア共和国の「マケドニア語」も、前述のセルビア・クロアチア語 (中央南スラヴ語) との類似性がありますが、同語は「東南スラヴ語」に属し、どちらかというとブルガリア語に近い言語であるといわれています。
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